スペル

だっはっはっはっは。楽しかった。正しいお化け屋敷映画。いやお化け屋敷は出てこないけど、おどかし方がね。
銀行員の娘さんがジプシーの婆さんに呪いをかけられるというキングの『痩せゆく男』みたいな話で、ひたすら娘さんが呪いと闘うわけですが、呪いの引力が半端ない。そして娘さんの闘いっぷりも半端ない。
婆さんの質感がよい。ミイラみたいで。娘さん(アリソン・ローマン)は微妙に田舎っぽいとこがいいですね。ていうかそういう設定なんだけども。田舎から出てきて、昔太ってて、コンプレックスが強くて、なんとか都会の洗練されたキャリアウーマンになりたい女の子。そんな彼女の前に立ちはだかる……低所得ジプシーの呪い!
繰り広げられる闘いは超絶下らない。でもみせかたのキレがいいんだよなー。さすが。
最後の墓掘りの場面とか、シチュエーションだけは『リング』にちょっと似てるけど、なんかもうスピリットが全然違う。バッドエンドも爽快に見る事が出来ました。いやー地獄怖いね!明日も仕事頑張ろう!みたいな。
ダンダンダンと複数カットを重ねてヒロインの横顔に寄っていく部分があって「あっ楳図かずおのズームだ」と思った。楳図先生は多分気に入ると思いますこの映画。


「猫なんていらんわぁーっ!」って流行らんかな(流行らんだろうな)。