母と口論

お互いの不安をぶつけ合うばかりの不毛な口論を行った。
寝不足の老人と無職の中年が大声を張り上げる。
まったく何の意味もない。こんなことをしてもなんにもならない。お互い黙っていた方がましだと思う。
いやそうもいえないか。少なくとも母は話さないと耐えられないだろう。
ともかく疲れた。
母は思っていることをどんどんしゃべり、時に余計なことまでしゃべることで場を台無しにしてしまうタイプで、私(と父)は必要なことさえしゃべらないのでほぼ常に台無しにしてしまうタイプだ。
必要なことを、必要にそった形で語ることは難しい。


問題は論点が常に言葉の外側にあるということだ。あるいは私がそのようにしか言葉を扱えないということ。しかし、どこ見たってそうじゃないですかね。私は言葉を信じていないのかも知れない。言葉しか無いと思うこともあるのだけど。