はしのないはなし

ダラダラと書こう。
最近は実家に寝泊まりしてます。
午前中は自分の用事を済まして、昼に母を父が入院した病院に連れていって、それから自分の用事に戻り、夕方再び母を病院に迎えに行く、という日々。
病室に入ると父はたいていテレビつけたまま眠っています。体力が少し落ちているみたい。
点滴は、してたりしなかったり。
腹部の管からはニスのような色の胆汁が袋の中に落ちています。
寝巻きの裾からは紙パンツが見える。これは数年前に脳硬塞を患ってから。
父の真っ白な頭を見ると父の頭が白黒半々に混じったごま塩だった頃を思い出します。私はわりと父が歳とってからの子どもなので、父の頭が黒かった時期は思い出せない。
まあこういうことは、すべてにおいて、仕方がない。
一日一日を重ねていく内にこういう所に来たわけで、映画の場面転換みたいに編集でフィルムがつなぎあわされたわけではない。今から続く日々も、いちいちくぐり抜けていかないとどうしようもない。
くぐり抜けると言えば今、今まで住んでいたワンルームマンションから実家の離れに荷物を運び込んでいるんですが(自家用車で往復してじわじわと引っ越ししてるわけです)、玄関から離れに行く為に庭を横切らなければならないのだけど、この庭が実に通りにくい。曲がりくねった小道の上に木の枝がでばっていて、腕や顔を引っ掻かれながらそこをくぐりぬけなければならない。
今は本やCDを運んでる段階ですが、家具の類いが果たして通るかどうか心配です。
くぐりぬけるのはやっかいだという話。
今朝、母が少し気弱だったのが気掛かりです。とここまで書いて、少し私的な事を書き過ぎてるんじゃ無いかという気がしてきました。
blogに私的な事をどこまで書くかと言うのはわからんところがあるな。
完全に私的な事、というのはいくらでも自由に書けます。まったく公的な事、も自由に書けるはずです。でも間の領域が難しい。家族とか。書きにくい、というより(それもあるんだけど)、何書いても嘘になるような、足下が定まらない気持ちになる。そのへん伊藤比呂美の『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』は凄かったな。あんな風にものを書けたら。でもあれは、男にはどうやったって無理な気がする。いや性別のもんだいではないのか。
なんだかテンションが切れたのでこの項おわり。