ムペンバ効果

ちょっと前にNHKの『ためしてガッテン』でムペンバ効果というのが紹介されたそうで。番組は見てないのだけど、ちょっと興味をひかれていくつかググってみた。
以下単なるメモ書き。

ムペンバ効果(-こうか、Mpemba effect)は、特定の状況下で高温の水がより低温の水よりも短時間で凍る現象のことである。

発見の経緯

ムペンバ効果タンザニアの高校生、エラスト・B・ムペンバ (Erasto B. Mpemba) にちなんで名付けられた。ムペンバはマガンバ中学校の3年次当時の1963年に初めてこの現象に出くわした。ムペンバは調理の授業中、アイスクリームミックスを熱いまま凍らせたところ、冷ましてから凍らせたものよりも先に凍ることに気付いた。その後ムペンバはイリンガ(en)のムカワ高校に進学した。ムカワ高校では校長がダルエスサラームにある大学からデニス・G・オズボーン博士を招き、物理学の講演が行われた。講演終了後、ムペンバは「同じ体積の35度の水と100度のお湯を冷凍庫に入れたら、100度のお湯が先に凍りました。なぜでしょうか?」と、クラスメイトからは嘲笑の的にされるだけだった質問をしてみた。当初オズボーン博士は半信半疑だったもののムペンバの発見を検証し、ムペンバとともに1969年に研究結果をまとめ出版した。

wikipedia:ムペンバ効果

冷蔵庫にお湯と水を同時に入れるとお湯の方が早く凍るという。不思議。

日本語だと先日の『ガッテン』の感想がたくさん出てくるーなんだか不思議なblogも出てくるけどーが、この現象自体に関する詳しい情報はみつけきらなかった。
専門家の見方はこちらでひとつ紹介されている。
http://ch08371.kitaguni.tv/e587726.html
現象は単純に見えるにも関わらず、適切な実験デザインが難しくて、未だに充分に検証されていないらしい。

"Mpemba Effect"で検索してみた。いろいろ出てくるね。
http://physicsworld.com/cws/article/print/24493;jsessionid=57A346F0DA5F022EAB5F405A173F4117
がまとまってた。

ムペンバ効果が興味をひくのは

    • 主張は単純
    • しかし関連するパラメータが多すぎて実験でキッチリ検証する事が予想外に難しい
    • 1969年以来検証の試みは何度もあったが、未だにはっきりした決着はついてないし、理由もわかってない。仮説はいろいろあるけど…
    • 一方でアリストテレスの時代からこの現象に関する言及が存在し、一部寒冷地域では経験的な知恵として伝えられてもいたりするらしい。

ってあたりか。

まあなんというか、「科学でこんなことがわかる」って話も面白いけど、「科学でこんな事もわからない」って話も面白いと思う。

2chの天文・気象板に何故かスレがある。なんだか電波blog観察スレになってしまってるけど

239 名前:名無しSUN 投稿日:2008/07/20(日) 11:28:30
ttp://www.waterworks.metro.tokyo.jp/tokyo-sui/kids/kids_jikken17.html

このやりかたで試してみました。
1回目は、初期温度は、52℃(A)と24℃(B)。30分毎に様子を確認した。
1H後に(B)の表面が薄く凍り始める。(A)はまだ凍っていない。
2H後、両方とも3割程度凍ったようだ。
3H後、両方とも5割程度凍ったようだ。
頻繁に確認することが実験に影響しているのではないかと考え、実験をやり直した。

2回目。初期温度は54℃(A)と22℃(B)。途中で確認せずに4H後に状態を確認。
見事に成功! (B)が7割程度凍ったのに対し、(A)はほとんど凍っている。

3回目。冷凍庫の位置が関係している可能性もあるので、今度は(A)と(B)の位置を入れ替える。
初期温度は50℃(A)と24℃(B)。4H後に確認。
これも(B)が7割程度なのに対し、(A)はほぼ凍っている。

結論:
上の条件では、家庭用冷蔵庫(の冷凍室)でムペンバ効果は成り立つようだ。
ムペンバ効果の再現に成功したという報告が無いのは、時間が短すぎるせいではないだろうか?
上の実験でも1H程度では明らかに(B)のほうが先に凍り始めているが、全部凍るまでの時間は
(A)のほうが短いようだ。

どなたか追試お願い!

http://science6.2ch.net/test/read.cgi/sky/1215608101/239