『墨攻』ほか

映画『墨攻

試写会で映画『墨攻』を観た。んー。ちょっと残念な感じ。まあ原作ファンとして"こんな風にしてほしい"という思い込みが強すぎたのかもしれませぬ。ひたすら即物的に戦略を描写して、そこから墨家のすごさがおのずと見えてくる…みたいにしてほしかったのだが、映画は墨家の理想主義的な面を前面に出してた。映画の革離は、超人的な戦略家というよりは、早すぎたヒューマニストに見える。そっちの方が分かりやすいのかもしれませんが…ちょっと平凡な時代劇になってしまった。
もっとピタゴラスイッチみたいな映画にして欲しかった(それは無理だ)。

ミッションちゃんの大冒険

ミッションちゃんの大冒険がひとまず完結したっぽい。2chのスレ見たら作者20歳なんですと。ほえー。HPを見ると"面白い断片をつくるひと"という感じなので(前後関係も分からない一ページだけのマンガなのに妙に面白かったり)、これからもたくさん断片を描いてくれたらいいなあ、と思います。
ねぎ姉さん言及があったのにはちょっと笑った。ドガシャン。久しぶりに見たけど相変わらずねぎ姉さん意味わかんない。圧倒的。
サナギさん』の施川ユウキさんがブログで感想書かれてました。"構造的なカラクリ"の指摘はさすが。
ミッションちゃんの大冒険 - 真っ白な原稿の上で、俺は爪を切った。
個人的には、男性(多分)の作者がこのように少女キャラに仮託して語るというスタイルは何なのかということに興味がある。なんで少女なのだろう。この辺は斉藤環がいろいろ書いてそうだけど、斉藤環の欠点はあんまり読む気がしないことだ。いやそれは私の欠点だ。

yasutaka tsutsui

時かけ』『パプリカ』両方の原作者ってYasutaka Tsutsuiは一体どんな小説家なのだ、とある海外のアニメファンがblogで興味を示していた。そういや筒井作品の海外紹介は今どうなってるのかな、と思って調べたら、イギリス版短編集"Salmonella Men on Planet Porno"が昨年出てたことを知る。表題作は『ポルノ惑星のサルモネラ人間』ですな。
収録作等については
筒井康隆氏についての…
が詳しい。UKアマゾンのカスタマーレビューでは今のところ好評。さすがイギリス、ブラックユーモアの本場。いや出版社の仕込みも混じってるかもしれんが。英語だとブラックユーモアはdark sense of humorっていうのね。
その他にもドイツで『おれの血は他人の血』が出てるとか。

素晴らしい

http://www.ktv.co.jp/070120.html
なかなかここまで身体を張ったネタはできるものではない。

ふと

ひどいことになっていく不二家のアレや上の納豆をめぐる騒ぎを見てると、この現実も『パプリカ』後半の世界とそんなに変わらんなあと思う。窓の外を見ればテレビ画面から出た奇怪な大名行列がわさわさ行進している…かも。DCミニはどこにある。
いやしかし、DCミニは夢からの覚醒装置じゃないのだった。人間は夢に没入するための装置はいろいろ作ってきたけど、夢から覚醒する装置はおそらく作ったことがない。機械の起源は脳の中にあるので、脳の中に還りたがるのかも。全てのマシンはドリームマシン。
いやまてよ。ギロチンやガス室は覚醒装置かな?妄想が恐い方面になってきたのでやめます。