点滴読書

図書館で借りたある小説を読んでいるんだけど、いつどこを読んでもとても面白い。
で、数ページ読むと満足してしまうのでなかなか進まない。こういうのは久しぶり。たいてい面白くなってくると読むのを途中でやめたくなくなるものだけど、この小説はある程度読むと抵抗なく頁を閉じることができる。ずーっと同じテンションで興味が持続するから途中下車してもまたすぐに乗り込めるような感じ。
単に私の集中力が続かなくなってきてるのかもしれないけど。
ゆっくりと点滴を打つような読書だ。とはいえ、そろそろ読み終えないといけない。

…と書いた直後に残りの部分を読みはじめて最後まで一気に読んでしまった。どうも言葉にすると反対のことをしてしまう傾向がある。
私がポジティブなことをなかなか言わないのはそのせいです。そういう意味では言霊を信じてます。かといってネガティブなことを言えばポジティブな効果が得られるかと言うと、まあ何にせよ狙うと駄目になる。というか大抵のものはいずれ駄目になる。

読んだ本はこちら。

マーフィー

マーフィー

べケット初読み。ひさうちみちおが『パースペクティヴ・キッド』を描いた時に着想の元になったと言ってた。確かに影響は顕著。あと高橋源一郎ジョン・レノン対火星人』の終章、火葬場の場面はこの小説の12章を下敷きにしてるのかしらと思った。
わからない部分も含めてなんだかいちいち面白かった。古本で見つけたら買いたいです。